考現学的観察

    考現学とは何か

    考現学とは今和次郎が名付けた大量の図やスケッチを取り入れながら、風俗(現在的な生活文化)を記述する作業を持続的・精力的に進めていくような調査法。大都会の雑踏を事実として見出し、提示しようとした。通行人をいくつもの「外的な標識」にいったん分解したうえで、それぞれの標識を分類し、数を数えた。

    考現学に関する情報

    考現学についてのとりあえずの分類(佐藤 1994)

    1.見わけて数える…「分類統計法」

    2.測って想像する…「烏の目/虫の目法」

    3.見通して比べる…「重ねスケッチ法」

    4.記号に直して考える…「記譜法」

    5.ひとつ残らず書き上げる…「徹底書き上げ法」

    6.症状を読み取る…「破損解読法」

    7.位置をとらえて地図にする…「生態分布図法」

    8.動きをとらえて地図にする…「生態尾行法」


    [1] 佐藤健二,1994,『風景の生産・風景の解放——メディアのアルケオロジー』講談社.