東京テレポート構想(東郷 1986: 142-3)


東郷尚武,1986,『都市政策の展開巨大都市東京を中心に』鹿島出版会.

 昭和60年7月、都知事の諮問をうけて「東京テレポート構想に関する基本的事項」を調査研究してきた「東京テレポート構想検討委員会」は、昭和61年8月、中間報告をまとめて知事に報告したが、その中で「これらの条件を充たす場所として13号地は、昨年発表した東京テレポート構想のとおり、その有力な候補地であることを再確認」したのである。

 そして、都市開発の基本的考え方として、(1)情報化、国際化、サービス化等の経済・社会の新潮流に対応した24時間型のインテリジェント・ビジネスセンターとして開発し、東京の新たな副都心の中核として育成していく、(2)高度な情報通信ネットワーク網を整備するとともに、立地するオフィス群はインテリジェント化を図り、国際的な業務、情報多用型業務などに適したビジネス環境を提供する、(3)ハイテックな都市であるとともに、ウォーターフロントを十分生かし、イベント空間、緑・水、光(陽光と夜景)などが豊富にあり、都市景観にも優れ、人々に親しまれる場となるようなハイタッチな都市空間として開発する、(4)セキュリティに十分配慮した安全性の高い副都心として開発する。以上、4点について、開発の基本的考え方を明らかにしたのである。

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